吾輩はハリネズミである

名前はまだ無い。

映画大好きポンポさんを見てきたよ

タイトルそのまんまですが、「映画大好きポンポさん」見てきました。

 

テレビを見ないのもあって世間の流行にはしっかり乗り遅れるタイプなのだけど、この映画に関しては

「モノづくり青春もの!いいぞ!」「めちゃよかった」「3回見に行った!まだ見に行く!」

等々、異口同音的に身近な尊敬する人々が絶賛していたのでこれはなんとしてでも見ねば…!と使命感に近いものを感じて足を運ぶことにした。

 

こちらポンポさんの公式ホームページ↓

https://pompo-the-cinephile.com/

 

映画製作の話であること以外は予備知識を持たずに挑んだ。

先程調べたら原作はpixiv発のコミックで、「このマンガがすごい!」「マンガ大賞」にも入賞する人気作品だそうです。己の無知を改めて思い知る。

 

 

感想

見終わってからの勢いそのままで書くので簡潔な感想となる(つもり)。

まずひとこと言うなら、

 

MEISTER』!!それ俺にも見せろ!!!!!!

 

主にジーンの監督としての姿にフォーカスした作品なので、ジーンがどれだけ血肉を注いで映画を完成させるかは描かれている。だが、その作品がどう完成したかはダイジェスト的にしか見れない。あれほど高評価される映画、どんなものか気になる………。

そこに尺割くと本題から逸れちゃうから仕方ないとは分かっているけど、見たい!!CLAPさんKADOKAWAさん、別映画として出してくれないかな(強欲)

 

 

内容に関しては「ポンポさん」自体はメッセージをいくつか含んでいると思うけど、

一番は「クリエイター、幸福になること無かれ」ではないかと思っている。

この辺はポンポさんがはっきり言ってるし何にも没頭できずにいる銀行マンのキラキラクラスメイトと対比で書かれるくらいだから重点が置かれてるかと。

重要なのは選ぶこと、すなわち切り捨てることだというのも特に終盤強調されていたかな。人生は選択の連続、まさにそのとおりだと思う。

 

 

キャストに関してもなにも知らない状態で見たのだけど、これだけは言わせてくれ、

大塚明夫、あなたこそがプロフェッショナルだ……。(スキ)

MEISTER』を通してジーンは現場でメガホン持って俳優の演技に文字通り痺れたり、編集過程でどれも素晴らしいシーンだから切れない、と苦しんだりする。

マーティンは生きる伝説と化した大俳優という立ち位置だったのだが、大塚明夫はそれに十分すぎるほど応えてくれた。ジーンの感動や苦悩をさらにスクリーンを隔てたところにいる私達にも伝えてくる。

ほんとに、すごかった。これは実際に見て聞いてほしい。

 

いやー、これはネガティブポイントですがナタリーは結構ひどかったです…(小声)

ポンポさんとジーンに次ぐ主要キャラだし上記マーティンと対になるシーンも多いしで演技の拙さが一層目立ってしまうというか、ストーリーから浮いてしまっている感が常にありました。正直ナタリーが登場するたびヒヤヒヤして集中が削がれてしまった。本当演じられた声優さんには申し訳ないけど…。ただベテラン俳優にはベテラン声優、若手俳優には若手声優を配役したことでリアリティが出ていた。という意見も多々お見かけしているので好みがわかれる箇所なのかなと思っています。

 

 

ここで改めて個人的な意見であることを強調させてもらいつつ、ストーリーでちょっと残念?と感じた点は、

自分はモノづくりへの熱量は説明するまでもなく立ち現れるものだと思っているのだが、ポンポさんからはそういうのをあまり感じられなかったというところだ。

うまく言えないけど、ポンポさんでの映画に対する情熱の描かれ方は、言葉の上での情熱みたいな、説明を尽くして伝わるものとしてしか存在していなかったかと思う。

もうちょい具体的に書くとジーンやポンポさんの行動から映画ガチオタだ!と客観的な事実としていうことは言えるけど、嬉々として映画を作ってる!、楽しくて仕方ない!、みたいな溢れ出て来る情熱は感じ取れなかった。伝わるかな…。あくまで個人的な意見ですけどね。

 

 

あとこれは残念な点ではないけど、ちょっと考えたところがあるのは、

ジーンは『MEISTER』の主人公に自分を重ねることで良い作品が生まれる!という答えを得たようだったけど、個人的にはなんでもキャラに共感して物語を読み解くのはなかなかに危険な行為だと思っている(長くなるのでここでは割愛)ので、

それは普遍的な法則ではないんじゃないか?というところ。

ただポンポさんでは『MEISTER』に想いを載せ感動を生む作品とする上でジーンには必要不可欠な決断だったのだろうと自分も思う。

映画製作に全くの素人が言うのもなんだけど、あくまで「どう映画を作るべき?」への答えの1つとしての解釈されるべきなのではないかと思っています。必ずしもこうあれという訳ではないと思うのです。

イチ消費者としての意見ですけどね。

 

 

最後にガチャガチャ言ったしまったけど、全体の感想としては他のことを犠牲にしてでも夢中になれる何かがあるって素敵だな、それと出会えることって幸せだよね。羨ましい〜!!!イイナ!

恐れ多くも評価するなら自分的には星5つ中4つというところですかね。よかったです。面白かったです。

 

これからも劇場が追加されるようなのでぜひ。(8月3日現在)

公式Twitter

https://twitter.com/pomposan?s=09